2012.12.22

GALAXY NoteⅡで、電子書籍を読んでみた

雑誌や新聞などで『いよいよ電子書籍が本格普及へ』とか言ってるが、じつは「どうだかなぁ??」と思っていた。電子書籍にほとんど興味はないが、せっかくGALAXY NoteⅡを手に入れたので試しに電子書籍を一冊読んでみた。といっても軽いサスペンス小説(中身はなかなか面白かった)。

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さて、GALAXY NoteⅡで、実際に購入し読んでみると・・・

Honto
(今回はhonto.jpの電子書籍ストアを利用)

購入は簡単だし、文字も見やすい。最初は戸惑ったが、操作にもすぐに慣れてきた。本の「味わい」は求めるべくもないが、これはこれでまぁ「あり」かなぁ、と思い始めた。

ただ、慣れてくると、今度は「なんだかページめくりがあわただしいなぁ」という感じがしてきた。電子本の場合、画面には1ページしか表示されない。文字量も少ないため1ページを15秒くらいで読めてしまう。あるペースで読み進むには15秒ごとに改ページのタップをしなければならない。

これが結構わずらわしい。しかも、片手での操作はやや難しいので、端末を持つ手とタップする手の両手が空いていないと、満足な速さで読み進められない。片手でカバンを持っているときなど、15秒ごとにカバンをもちあげるので腕を鍛えるにはいいかもしれない(これは冗談です)。

Nobel
(あっという間に読めてしまう分量。
文字は大きくできるが小さくならない。たぶん)

文庫本でも改ページは必要だが、見開き2ページ分あるから40秒~1分程度は持続できる。これくらいあれば、本を読みながらお菓子をたべたり、グラスをかたむけることもできる。電車の中でも一度ページをめくったら少しの間、その状態で読み進められる。

もっと重要なことは、15秒間隔と1分間隔の改ページ操作では、読書感がまるで違うと感じた。(自分の感想では)少量の文章で頻繁な改ページは、文章の流れがぶつぶつとぎれて内容が頭に入りにくいようだ。ある程度のペースでどんどん流して読む。するとタップがますます頻繁になる。そのページの場面しか頭に入らない。以前のページはあまり覚えていない。流し読み、テレビドラマを見るかのようだ。

現時点では、電子書籍はじっくり読み込む本には向かないが、割り切ってサラッと読む程度のものならいいかもしれない。

以前、読みやすい文章の長さは、横1行あたり20文字から30文字程度がいい、とどこかでよんだことがある(日本語で)。たしかに10文字くらいで改行された文章は読みにくいし、1行が横100文字もあったらそれも読みにくい。これも慣れなのかもしれないが、文章の長さと同じように、1ページの文字量についても、少なすぎても多すぎても読みにくく、人が自然に読み進められる「適量」があるのかもしれない。

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Q.「試し読みの後、あなたの評価は変わりましたか?
 もっと電子本を読んでみたいですか?
 もう電子本は読みませんか?」


A.「さぁ、どうだろう。
 経営書とか実用書ほか、何かを学ぼうとして読むにはまったく向いていないと思う。
 暇つぶし用に、軽い小説を一冊くらいダウンロードしておいてもいいかもしれない・・・。
 全般的にはやはり文庫本の圧勝かな。」
(現時点での個人的な感想です)

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1/4 訂正 

じつは電子書籍の2冊目を読んでいるときに、あちこち画面をタップしたら文字の大きさやフォントを変えられることがわかった。ただし、1ページの文章量を多くしすぎると(老眼で)小さい文字が読めなくなるのであまり役に立たなかった。目のいい人なら少し小さい文字にした方がいいかもしれない。

なんだかんだ言って、実は3冊目(上下)をダウンロードしてしまった。上下2冊で1,000円近いのは高いなぁとおもっていたが、ポイントを使ったら半額以下になったので少々得をした気分。
いまのところ軽い小説類に限るが、電子ブックもなかなかいいと思うようになってしまったかも。

 

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2012.12.04

課長昇進試験と「カワサキ・エリミネーター250SE」

1980年代当時の富士通には、地獄の「課長昇進試験」というものがあり、35歳のころ、これを受けることになった。
「富士通の課長試験」の様子がテレビで紹介された翌年の、富士通の就職人気が大幅にダウンしたといういわくつきの代物だ。(その数年後にずいぶん簡素化されたようだが)

4月ころからはじまり、最終試験(役員へのプレゼン)が終わったのがたしか9月。結果発表は年末の12月人事異動だ。後ろがつかえているため受験のチャンスは一回限り。リベンジのチャンスをもらった人は周りにほとんどいなかった。

半年間もの長丁場を乗り越えて、さらにその結果が3か月間もわからないというのは、人間の精神状態を極めて不安定にさせるものだ。今から考えると、ずいぶんひどい扱いだと思う。

「もし落ちたら、会社を辞めてやる。」くらいに思っていたし、気持ちも荒れていた。どうなるかわからない状態では仕事にも目的を描けず集中を欠く。

そんななか、「3か月間を目的もなく無為に過ごすのはもったいない。そうだ!バイクの免許をとろう。」ということで、教習所に通って自動二輪免許をとり、初めて買ったのが「カワサキ・エリミネーター250SE」というわけだ。

Bike_3
『カワサキ・エリミネーター250SE』
ウェアやバッグは横浜伊勢佐木町まで買いに行った

この写真はツーリングの途中に撮ったもので背景がかなり荒んでいる場所だが、決して箱根あたりを暴走していたわけではない。

「カワサキ・エリミネーター250se」は、車体全体が黒一色、250ccにしてはボディーが大きくタイヤも太目だった。
当時はレーサータイプのバイクが全盛だったが、エリミネーターは座面が低く地面に足が届きやすい点も初心者にはよかった。

バイクといえば、子供のころ「マッハ三四郎」というマンガがあり、主人公のバイクよりライバルとか悪役が乗っている丸いカウルのバイクがかっこいい!とずっと思っていた。
「カワサキ・エリミネーター250se」はまさに子供のころのあこがれのバイクにぴったり重なったのだと思う。

課長試験は無事にパス。仕事が忙しくなり、年齢と共にバイクから遠ざかり、結局数年後に売却した。

今となっては・・・バイク、起こせるかな?ギアチェンジ、できるかな?

※若いときにしかできないこと、シニアにならないとできないこと、いろいろあるが、
仕事も遊びも、やりたいと思っていることには積極的にチャレンジしよう。

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2012.11.20

こんな電子書籍端末がほしい

このところ新聞その他で電子書籍端末の記事がにぎやかだ。
とにかく家電の元気がない、電子書籍端末で元気付けできないか?といったコマーシャリズムが臭うが、それはさておき、「もし、この機能が電子書籍端末に付いたら、爆発的に売れるかも」という、アイデア(単なる思いつき)を書いてみたい。

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電子書籍端末というのは、「文字情報を電子的に表示する端末装置」なのだろう。そして、日本の場合、電子書籍端末のベンチマークの筆頭は「文庫本」だと思う。

文庫本と比べて
・文字の読みやすさ
・携帯性の良さ
・扱いやすさ
・(書籍)購入の手軽さ
・コンテンツの豊富さ
・しおり、付箋、線引き

といったところで遜色なく勝負できれば、電子書籍端末はまずまずいい線いくのかもしれない。
しかし、これでは絶対に文庫本を超えられないと思う。

その他、本は貸し借りしても罪にはならず、むしろ推奨される行為だろう(図書館とか)。
本にはさらに「形がある」「本棚に並べられる」という切り札がある。
こういったアドバンテージを持つ「文庫本」に対して、電子書籍端末が対等以上に戦うには、同等ではだめで、電子本ならではの強みがなければだめだと思う。端末に1万冊記憶できます・・・なんていうのは意味がない。

前置きが長くなったが、

・この機能が電子書籍端末に付いていたら、

というのは、いわゆるメモリ機能だ。もう少し説明すると、

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小説を読むと、必ず一つや二つは「いい言葉だな」とか「この言い回しは印象的だ」といった一節に出会う。
実用書なら、重要な個所、ポイントをマーカーペンで線を引きながら読むことが多い。

ほしい機能とは、それらの一節をペンでなぞる都度、メモリに記憶していく機能だ。
書籍のタイトル、著者名、章、ページなどの情報とともにペンでなぞった一節を保存する。ペンでなぞる都度、どんどん保存していく、そして後でそれらを整理できる機能だ。

いろいろな小説の(自分だけの)「心を動かされた一節」集になる。実用書なら(自分だけの)エッセンス集になる。
インデックスになっていて、その一節をもう一度読み直すことができる。
「そうそうこの小説のこの場面で主人公が言った言葉だった・・・」なんていうあたらしい楽しみ方にもなる。

どこかでスピーチするなら「心を動かされた一節」集から引用したり、ビジネスプレゼンなら出典引用できる。
さらに電子書籍だけでなく、電子新聞なんかも、線引き・保存できたらいい。学習参考書にもあてはまるかもしれない。

こうなると、もはや単なる「電子書籍端末」ではなく、自分の読書歴、教養録装置といえるかもしれない。

ビジネスマンにも学生にも必携アイテムになるかもしれない。ビジネスコンテンツや学習コンテンツの電子化も進むかもしれない。

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是非、買いたいです。
どこかのメーカーさん、是非つくってください。(きっと開発しているとは思いますが)

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2012.07.10

『風の中のマリア』(百田尚樹)

マリアというのはオオスズメバチのワーカーの名前。
無理に企業戦士になぞらえる必要はなく、オオスズメバチの強烈な生態を知ることができて面白いです。
一気に読めます。(虫嫌いの人にはどうかわかりませんが)

オオスズメバチといえば・・・・・

Tシャツ着でバイクに乗っているとき、みぞおちあたりにゴツっと衝撃が。車が跳ねた石があたったのだろうと思いつつ目線を落とすと、巨大なオオスズメバチが。

おおおっ・・・驚いたというか、「ぞおおっ」としたというか。
(脳震盪でもおこしたらしくしばらくじっとしていたが、飛び去っていった)

某所では、かがんで庭仕事をしているときにブーンという低い羽音が聞こえたため、『おっと、逃げなくちゃ』と思って中腰に立ち上がった瞬間、1メートルくらい前でホバリングしているオオスズメバチと目が合った。

今度は「ぞおおっ」ではなく、ドキッとして凍りつくというか・・・。
(転げるように家の中へ避難)

黒と黄色の危険警告色。硬いボディスーツにヘルメットの最強の殺戮マシン。そしてデカイ。

無表情なあの顔、あの目はほんとに怖いです。

今回、『風の中のマリア』を読んでオオスズメバチの生態をすこし理解したが、やはり実物は怖い。


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2012.05.24

混んでいる時の女性専用車両

最近、仕事の記事が多いので、どうでもいい話をひとつ・・・

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東海道線とか京浜東北線とか、事故などでダイヤが乱れて混雑するときに限って、「本日は車両混雑のため、女性専用車両の運用を中止しています。」という駅構内アナウンスが流れる。

あれれ?混んでいるから「女性専用車」を設置したんじゃないの?「混んでいるから」中止していいの?それじゃ普段は何のために「女性専用車」を用意しているの?まぁ、冤罪に巻き込まれないだけでもありがたいですが。

冤罪といえば、先日、満員電車でちょっと困った事があった。

朝一番で西新宿の会社の会議に出席するため、慣れない副都心線に乗り、新宿3丁目で丸ノ内線に乗り換えた。

次の駅は新宿。

案の定、大勢の客がドドドっと乗ってきて、反対側へぎゅうぎゅうに押し込まれて、その時どういうわけかカバンだけ、あっちの方へ持っていかれてしまった。

カバンの取っ手をぐいっとひっぱってもどこかに引っかかっているのか、ガンとして動かない。引き寄せられない。

「あれ、あれ、こまったなぁ。」
カバンはかなり離れてしまっていて、取っ手をにぎっている手はななめ下方向に伸びきってしまっている。混んでいるから体も動かせず、少々不自然な姿勢になっている。

「まいったなぁ」、「どうせ次の駅で降りるから、この姿勢でじっとしている方がいいかなぁ。」なんて考えながら、
ふと自分の手が伸びている方に目をやると・・・

なんと若い女性がいるじゃないですか。この姿勢、まるで女性の下半身に向けて手を伸ばしているみたいだ。

「うわぁ、やばい、やばい。これはまずいぞ!」

「カバンを放すしかないか!」、「でも手を離したらカバンを紛失する!」

ちょっと焦りつつ、「ごめんなさい、すみません」と言って、さらにぐいぐいカバンをひっぱると、その女性が片足を大胆に上げて(というか開いてというか)くれたため、ようやくカバンを引き寄せることができた。
もちろん怖い顔で睨みつけられましたけど。  (^^; ゴメンナサイ

ふ~、でもよかった~。

あれじゃ誰が見ても変な姿勢だ。「カバンが・・・」とか言い訳してもだめだろうな。まさに冤罪にされそうな。

いずれにせよ、よかったよかった。

朝から冷汗をかいての1日のスタートだった。


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ところで、ぐいぐい引っ張っちゃったけど、私のカバンはあのときどこに挟まっていたのだろう?

それがちょっと気になる(^^:

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2012.03.30

節電率29.4%

東北大震災以降(2011年4月から2012年3月まで)の我が家の節電状況をTEPCOシェイプアップカルテで確認したところ、前年比で節電率は平均29.4%、月別で前年同月比24.7%~35.8%(※)の節電だった。
※去年すでに節電をはじめていた3月(同13%減)は除く。

振り返ってみると、年間を通じてもっとも節電に貢献したものは「冷蔵庫」じゃないかと思う。
ちょうど古くてやや調子が悪くなってきた大型冷蔵庫を買い替え、ガレージでもっぱらビールなどを冷やすだけだった古い中型冷蔵庫(中型は大型より電気を食う)を廃棄した。これが有効だったようだ。

その他、夏は扇風機を効果的に併用し、冬は(リコールのあった電気式の)床暖房を廃止してホットカーペットに替えたり、デロンギを使わないようにした。(エアコンは普通に使っている)

その他はほぼ例年通り。これだけで30%近くも削減できたことは、ちょっとした驚きだ。
(使用量上限のない契約なので意識が低かったのかもしれない・・・)

さて、節電といえば「原発」。
これについては長くなりそうなので別の機会にしようと思う。

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2012.02.14

還暦と60本の赤いバラ

今日、無事に還暦を迎えました。大きな病気もせず健康で楽しく過ごせたことに感謝です。

会社のみんなから赤いバラをもらいました。

Rose60_edited1

赤チャンチャンコ、赤帽子の写真は会社のFacebookにあるのでここでは省略。
会社のみんなに感謝です。ありがとう。

さて、帰路に困った。
さすがに、バラの花束を抱えて電車に乗る勇気はない。

バレンタインデーに本命チョコどころか、60本もの赤いバラをくれる女性が
いるのか、なんて周りの人に誤解されそうだ。(^^)

やむなくタクシーで帰りました。

家につくと夕食の支度ができていた。

こちらも赤づくし。

Kannreki

どこかのレストランのよう。
伊勢海老は下田の義妹夫婦がお祝いにおくってくれたもの。

このあとワインでしっかり酔っぱらいました。

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2011.11.18

初めて女性専用車両に飛び乗ってしまった!

今朝、蒲田駅3,4番線ホーム(京浜東北線北行)に降りたところ、3番線に始発電車が止まっていた。こういう場合、これから来る4番線が先に発車する場合もあり、どちらが先発かいつもは適宜、駅アナウンスがある。

今日は無言なので、いつもの通り先に4番線が出発するものと思い、4番線側の後ろから4両目に並んだ。なぜなら、『後ろから3両目は女性専用車両』だからだ。しつこいくらいのアナウンスもあるし、ホーム足元にもステッカーが貼られているのでまちがえることはない。

3番線はまだ停車したまま。あいかわらずアナウンスはない。したがって多くの乗客は4番線に並んでいた。

そうこうしているうちに4番線に京浜東北線が入ってきた。ドアが開き、降客を待ち、さて乗ろうとしたそのとき、3番線のベルが鳴り、初めて「3番線が先の発車です。」のアナウンス。

「おいおい、なんだよ。」とおもいながら、発車ベルが鳴りひびく中、あわてることなくホーム反対側3番線のちょうど対面のドアにスマートに(!)乗ることができた。

・・・と、そこまではよかったが、

どういうわけか周りは女性ばかり。さらによく見回すと窓ガラスに女性専用車両のステッカー。

  「まずい。これは女性専用車両だ。」
  「まわりの視線が冷たく感じる。」
  「このままだと、変なオヤジにされかねない。」

そこで、落ち着いて連結部のドアから、何事もなかったかのようにスマートに隣の車両へ・・・。

これで一件落着・・・

なんだけれど、JRにひとことだけ言いたい。

  京浜東北線の後ろから3両目を女性専用車両と決めたなら
  「ホーム両側で車両の停止位置をずらすな!」

それにしても飛び乗った場所が車両の真ん中じゃなくてよかった(^^;

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2011.11.15

「永遠の0」を読んで、そして親父のこと

百田尚樹著の「永遠の0」を読んだ。ここで書評を書くつもりはない。ただ、読んでいて何度も涙が溢れた。

この本を読んで、今年6月に88歳で他界した親父のことを想った。戦争に出兵し、生き延びた親父の人生もまた想像を絶するものであっただろうと思う。そして、今や数少い戦争(出兵)経験者の、その子供世代として何かを書き留めておきたい気持ちになった。

子供の頃そして若い頃、何度か戦争の話を聞かせて欲しいと言ったことがあるが、親父はほとんど話さなかった。「話したがらなかった」というほうがいいかもしれない。したがって、私が知っているつもりでいることといえば

・中島飛行機の技術者だったことがあるらしい。
・九七式艦攻に整備か何かでかかわっていたらしい。
・軍隊の写真といえば雪の中で飛行服を着た写真を一枚だけ見たことがある。

戦争について話をしない、特に軍隊での経験を話したがらない人は多いらしい。人というものは、自分の強烈な経験について、一生涯だれにも話をしないということはできるのだろうか。それほど理不尽な経験・体験だったのだろう。「話をしたところで絶対に理解できない。」という思いが強いのかもしれない。

そんな親父も、一度ポツリと話をしたことがある。もう何十年も前のことだが・・・
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連隊での新兵の訓練を終えて戦地へ向かうことになった。行き先は北方と南方で、隊で抽選のようなものがおこなわれ、行き先を割り振られた。親父は南方のくじを引いた。

そのとき親父は、南方へ行ったらほとんど生きて帰れない。北方なら生き伸びる可能性があると直感し、後になって北方のくじを引いた人間とくじをヤミ交換した。

親父は北方へ行き、交換した相手は南方へ行った。そして親父は生き延びた・・・。

くじのヤミ交換でどんな話があったのかはわからない。南方へ行った人間がどうなったかはわからない。
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この話を聞いた時、だからここに親父がいる、自分がいる。生きていてよかった。と思うと同時に、戦死したかもしれない「くじを交換した相手」のことを考えるとなんとなく嫌な感じがした。すこし嫌悪感を感じた。

しかし、だれがそれを責めることができるだろう。そのくじだけで生き延びたわけではない。北方でも戦死するかもしれない。おそらくほとんど情報がなく、それも正しい情報かどうかわからない中で、二十歳そこそこの新兵の若者が「南方は駄目だ」と直感したのだ。北か南かどちらかが正解というわけではない。
この話も親父が亡くなったから書けるようなもの。生きるか死ぬかの状況を自分に置き換えもせず批判する人間はいるものだ。すこし嫌悪感を感じた自分も、厳しい状況を理解できない未熟な人間だったと思う。

戦時中を生き延び、戦後を生きた人たちの多くは、ひとには言えないほどの、辛い、苦しい、汚い、経験をせざるを得なかっただろう。それでも戦後の日本を建て直した。そのおかげで今の自分達、その後の世代がある。親父たちの世代には本当に頭の下がる思いだ。
その人達の多くは口をつぐんだまま他界していったことだろう。その原因は、とても理解してもらえない経験であるとともに、世間からのいわれのない批判、子供世代(団塊世代あたり)からの批判にもあるのではないかと私は思っている。

いつでも親世代と子供世代はぶつかるものだ(男同士の話)。戦争経験者と団塊世代も同じ。ただ、戦争世代は自分ではどうにもならない戦争で子供世代に追及されたと思う。子供世代も必至だったと思うが。

「何故戦争に断固反対しなかったのか?」
「馬鹿者!わかりもしないで生意気なことを言うな!」

新聞記者と経済界OBの話が出てくるが、そんな雰囲気があったのは確かだ。本当に口惜しい気持ちだろう。二度と話なんかするものか、と思うだろう。そんな紆余曲折を経て、そして子供世代も戦争の話をしなくなった。

親が戦争を経験した子供世代は、戦後を知る世代。六本木にも防空壕の跡、空き地、破壊されたままの洋館跡があった。たいていは子供たちの遊び場。渋谷の駅前には傷痍軍人が座っていた。小さな子供としては正直いって怖くて近づけなかった。本書にもあったが、祖母に言われ鍋にお金を入れた記憶がある。
それらを経験してきた世代もリタイヤしつつある。第一線から離れていく。戦後を知る人も急速に少なくなっていくのだろう。

この本は、零戦の戦闘機乗りである主人公の「孫」世代を通して語っている。なるほど、と思った。正直なところ、親の戦争世代と子供の団塊世代では、このような戦争の話は成立しにくいかもしれない。

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話はやや飛躍するが、若い人にはたくさん本を読んでほしい、勉強をしてほしいと思う。仕事のためとか、知識を増やすためとか、そういう直接的なことではない。

周りに流されないためにである。
自身の価値感、価値基準を形成するためにである。

現代は情報がたくさんあって、自由に取捨選択できるように見えるが、実は正反対だ。どのチャンネルも同じニュースを同じ価値観で放送しているし、インターネット検索では、多数意見に価値があり、少数には価値を認めないロジックが基本となっている。多数の意見ばかりがまかり通る世の中だ。少数意見を探すのは非常に難しい。

したがって現代社会では情報操作はそれほど難しくないかもしれない。多くのメディアがある情報をある価値観で一斉に流し続ければ、Google検索数も飛躍的に増え、多数の情報となり、多数派となり、結果それが「正」となってしまう可能性がある。
多数意見の沿って行動してばかりいると、人間は白痴化する。会議で異論(少数意見)が出ない会社は潰れると言われるのと同じだ。
そうならないためには、一人ひとりが自分なりの価値観を持つことが必要だ。

原発賛成の話をきいたら、本当にそうなのか?
原発反対の話をきいたら、本当にそうなのか?

若い人は、たくさんの本を読み、人の話しを聞き、自分を表現することを通じて、自身の価値感、価値基準を形成し、日々磨いていってほしいと思う。


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※関連記事:トータス号の製作者


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2011.11.09

大学洋弓部の同期OB/OG旅行

大学洋弓部の同期OB/OGで箱根旅行にいった。数年前から年1回の旅行。いつもは春で全国から15人くらい集まるが、今年は震災の影響もあってこの時期になったこともあって集まったのは10人だった。

何十年ぶりの小田急ロマンスカー、しかも展望席のすぐ後ろに座れたのはよかったが、箱根湯本に到着するまでほとんど景色が街中なのにはちょっとがっかり。時代が違うか。

Photo

これはスイッチバックの箱根登山鉄道。こちらも何十年ぶりだろう。

Photo_2

混んでいたため予約がなかなかとれなかったそうで、宿はハズレ(料理は合格だったが)。まぁ、同年齢の仲間たちと飲んでしゃべって食べて歩いて・・・それが一番の目的だから良しとしよう。

Photo_3

来年は「還暦」ツアーということで、どこに行くのか、何人集まれるか楽しみだ。

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